METHOD
商談準備を AI に任せる。検知から資料・CRM 登録まで、人は確認10分【業務フロー図・指示文テンプレ付き】
変わるのは「準備にかける時間」ではなく「準備が始まるきっかけ」です。カレンダーに新規商談が入った瞬間に AI が調査・資料・CRM 登録まで済ませ、1 商談あたりの人の作業は 4.5 時間から 15 分になりました。
商談が1件入るたびに、調査・資料作成・CRM 登録が発生します。Zeyra はこの一連を自社で自動化し、人が残す作業を「商談前の確認」と「送信の可否」だけにしました。ここで使っている仕組みは、そのままクライアントへ提供しています。
- 商談準備を「気づいた人がやる」から「予定が入った瞬間に AI が始める」に変える設計
- 調査・資料・CRM 登録・議事録・提案メールの7工程のうち、人に残す判断を2回に固定する考え方
- 配布パック(業務フロー図・業務分解シート・AI への指示文テンプレ)で、自社の商談準備を同じ形に組み替える手順
この記事と配布パックをそのまま AI に読ませて「この手順で自社の商談準備を組み替えたい」と伝えると、対話形式で進められます。
- 業務フロー図 As-Is
- 業務フロー図 To-Be
- 業務分解シート
- AI への指示文テンプレ
商談準備とは
商談準備とは、商談の前に行う、顧客情報の調査、課題とニーズの仮説づくり、提案ストーリーの設計、商談資料の作成、商談の登録と日程調整までの一連の業務のことです。
01結論:商談準備を AI に任せると、何が変わるのか
変わるのは「準備にかける時間」ではなく「準備が始まるきっかけ」だ。As-Is では、担当者がカレンダーを見て新規商談だと気づいた瞬間から準備が始まる。忙しい週は気づくのが遅れ、調査は浅くなり、CRM 登録は後回しになる。To-Be では、カレンダーに新規商談が入ったことを AI が検知して、企業・担当者の調査、初回資料の作成、CRM への登録までを人が起きる前に済ませる。人がやるのは 商談前に資料へ目を通す(判断1) と 商談後の提案・メールを送るか決める(判断2) の2回。準備の質が、担当者のその週の忙しさに左右されなくなる。
最初に自動化したのは「調査」ではなく「検知」でした。検知が人の目に頼っていると、後ろの工程をいくら自動化しても、気づくのが遅れた商談は準備なしで臨むことになります。起点をカレンダー(データ列)に移した瞬間に、この業務は L3(自動実行)になりました。順番は、検知→調査→資料→CRM です。
数字を表で見る
| 項目 | Before | After | 補足 |
|---|---|---|---|
| 事前調査にかかる人の時間 | 1時間 | 0分 | 企業・業界・担当者の調査。AI が公開情報を集めて課題仮説まで文書化 |
| 商談資料づくりにかかる人の時間 | 1時間 | 10分 | AI が調査結果から資料を組む。人は商談前に目を通す(判断1)だけ |
| CRM登録にかかる人の時間 | 30分 | 0分 | 検知と同時に AI が登録 |
| 商談後の処理にかかる人の時間 | 2時間 | 5分 | 議事録・提案資料・お礼メール。人は送るかどうか(判断2)だけ |
| 1商談あたりの人の作業の合計 | 4.5h | 15分 | 商談そのもの(1時間)を除く |
| 人が判断する回数 | 6回 | 2回 | As-Is は7工程のうち6工程で自分が判断、To-Be は商談前の確認と送信の可否だけ |
02商談準備の AI 化で出来上がったもの
画面は社名・個人情報・金額を伏せるためぼかしています。
03AI 化の進め方、6つのフェーズ
大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。
図をテキストで見る:AI 化の進め方、6つのフェーズ
| フェーズ | 目指す状態 | 実行内容 |
|---|---|---|
| PHASE 1 現状把握・調査 | 改善余地が明確化 | 1-1 現場ヒアリング/1-2 AI によるクロール(社内データ)/1-3 類似事例調査 |
| PHASE 2 洗い出し・整理 | 優先順位が決定 | 2-1 AI化リストの洗い出し/2-2 優先順位付け(ROI×難易度)/2-3 ロードマップ作成 |
| PHASE 3 基盤整備 | AIデータ基盤整備 | 3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)/3-2 CRM・マスタの再設計/3-3 データ蓄積の運用開始 |
| PHASE 4 業務AI化 | AI前提業務に変革 | 4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)/4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)(この記事)/4-3 周辺業務への展開(この記事)/4-4 計測と調整 |
| PHASE 5 標準化・落とし込み | 現場が使える | 5-1 マニュアル・テンプレ化/5-2 研修(推進役→現場)/5-3 現場が触れる形にする(アプリ化) |
| PHASE 6 定着・改善 | 改善自走と横展開 | 6-1 振り返り(週次・月次)/6-2 改善・型の更新/6-3 他領域への展開 |
04営業の業務フローのどこを AI 化したか
商談準備の5項目を丸ごと AI に移し、商談・提案のうち議事録・提案書・次アクションの連絡も AI が下書きする。商談の実施と意思決定の支援は人。
図をテキストで見る:営業の業務フロー
| 工程 | 中でやること(AI 化した項目に「AI 化」) |
|---|---|
| STEP 1 戦略設計 | 1-1 ICP定義(顧客定義)/1-2 市場構造・競合分析/1-3 ポジショニング設計/1-4 提供価値(VP)設計/1-5 Playbook設計(型化) |
| STEP 2 リード獲得 | 2-1 リスト作成/2-2 アウトバウンド(架電・メール・フォーム)/2-3 インバウンド導線設計/2-4 シーケンス設計/2-5 訴求・クリエイティブ設計 |
| STEP 3 商談準備 | 3-1 顧客情報の調査(企業・業界・担当)(AI 化)/3-2 課題・ニーズの仮説設計(AI 化)/3-3 提案ストーリー設計(AI 化)/3-4 商談資料の作成(AI 化)/3-5 商談の登録・日程調整(AI 化) |
| STEP 4 商談・提案 | 4-1 商談の実施/4-2 議事録・記録(AI 化)/4-3 提案書の作成(AI 化)/4-4 次アクションの連絡(AI 化)/4-5 意思決定の支援 |
| STEP 5 受注 | 5-1 条件交渉・見積/5-2 合意形成・稟議支援/5-3 契約締結/5-4 受注・失注の記録 |
| STEP 6 顧客支援 | 6-1 PJ立ち上げ・要件整理/6-2 CRM入力・顧客情報の更新/6-3 定例・報告/6-4 アップセル/クロスセル |
05商談準備の効率化の段階(L0 → L3)
この業務は L0(手作業)から L3(自動実行) へ。起点が「担当者が予定に気づく」から「カレンダーに予定が入る」に移り、人は確認と送信の可否だけになりました。
図をテキストで見る:効率化の段階
- L0 手作業 人(As-Is)
- L1 AI補助 人がチャットに貼る
- L2 半自動 人がコマンドで起動
- L3 自動実行 検知・時刻(To-Be:この記事の到達点)
- L4 自走 先方が自分で直す
06Before(As-Is):人がすべての工程を担当。システムは記録場所としてしか機能していない
商談が1件決まると、担当者の手が5時間半とられていました。しかも作業の質が、その時の忙しさに左右されます。
図をテキストで見る:Before(As-Is)
| 工程 | 誰が・どう |
|---|---|
| 01 商談の検知 | 手作業 カレンダーを見て新規商談かどうかを自分で判断する。見落とすと準備が丸ごと遅れる |
| 02 事前調査 | 手作業 HP・IR・求人・SNS・ニュースを回り、論点を組み立てる(1時間) |
| 03 商談資料作成 | 手作業 構成を考えてスライドに落とす。作る人によって型がばらつく(1時間) |
| 04 CRM登録 | 手作業 取引先・担当者・案件・営業活動を手入力(30分) |
| 05 商談 | 手作業 メモを取りながら進行するため、記録に意識が割かれる |
| 06 議事録・タスク化 | 手作業 録音を聞き直して議事録を書く(1時間) |
| 07 提案資料・お礼メール | 手作業 提案の叩きとお礼メールを書く(1時間) |
合計:商談前 2時間30分/商談後 2時間/合計 4時間30分(商談そのものの時間を除く)
07After(To-Be):同じ工程を、AIが前後から担う。人は確認と商談と送信判断だけ
業務プロセスは変えていません。同じ7工程のまま、担当だけをAIに移しました。人が残しているのは、確認・商談・送信判断の3つです。
図をテキストで見る:After(To-Be)
| 工程 | 誰が・どう | 人がやること |
|---|---|---|
| 01 商談の検知 | AI が自動 AIがカレンダーから判定し、後続の処理を起動する | 人の作業なし |
| 02 事前調査 | AI が自動 AIが公開情報を集約し、課題仮説とアプローチまで文書化する | 人の作業なし |
| 03 商談資料作成 | AI が自動 AIが資料まで作成しドライブに格納。人は商談前に目を通す | 確認・修正 10分 |
| 04 CRM登録 | AI が自動 AIが4つのデータベースへ一括登録し、リレーションまで張る | 人の作業なし |
| 05 商談 | AI が自動 記録は後工程に任せ、対話に集中できる | 商談そのもの |
| 06 議事録・タスク化 | AI が自動 AIが議事録を自動生成し、タスクを自動登録する | 人の作業なし |
| 07 提案資料・お礼メール | AI が自動 AIが議事録から提案資料と返信メールの下書きを作成する | 確認して送信 5分 |
商談準備を AI 化する手順
- 商談の検知:AIがカレンダーから判定し、後続の処理を起動する
- 事前調査:AIが公開情報を集約し、課題仮説とアプローチまで文書化する
- 商談資料作成:AIが資料まで作成しドライブに格納。人は商談前に目を通す(人:確認・修正 10分)
- CRM登録:AIが4つのデータベースへ一括登録し、リレーションまで張る
- 商談:記録は後工程に任せ、対話に集中できる(人:商談そのもの)
- 議事録・タスク化:AIが議事録を自動生成し、タスクを自動登録する
- 提案資料・お礼メール:AIが議事録から提案資料と返信メールの下書きを作成する(人:確認して送信 5分)
08商談準備の工程ごとの担当の変化
7工程の形は変えず、担当だけを人から AI に移しました。人に残るのは 商談前の確認10分・商談そのもの・送信の可否5分 の3つです。
カレンダーを見て新規商談かどうかを自分で判断する。見落とすと準備が丸ごと遅れる
AIがカレンダーから判定し、後続の処理を起動する
HP・IR・求人・SNS・ニュースを回り、論点を組み立てる(1時間)
AIが公開情報を集約し、課題仮説とアプローチまで文書化する
構成を考えてスライドに落とす。作る人によって型がばらつく(1時間)
AIが資料まで作成しドライブに格納。人は商談前に目を通す
取引先・担当者・案件・営業活動を手入力(30分)
AIが4つのデータベースへ一括登録し、リレーションまで張る
メモを取りながら進行するため、記録に意識が割かれる
記録は後工程に任せ、対話に集中できる
録音を聞き直して議事録を書く(1時間)
AIが議事録を自動生成し、タスクを自動登録する
提案の叩きとお礼メールを書く(1時間)
AIが議事録から提案資料と返信メールの下書きを作成する
図をテキストで見る:工程ごとの担当の変化
| 工程 | As-Is | To-Be | 人がやること |
|---|---|---|---|
| 01 商談の検知 | 手作業 カレンダーを見て新規商談かどうかを自分で判断する。見落とすと準備が丸ごと遅れる | AI が自動 AIがカレンダーから判定し、後続の処理を起動する | 人の作業なし |
| 02 事前調査 | 手作業 HP・IR・求人・SNS・ニュースを回り、論点を組み立てる(1時間) | AI が自動 AIが公開情報を集約し、課題仮説とアプローチまで文書化する | 人の作業なし |
| 03 商談資料作成 | 手作業 構成を考えてスライドに落とす。作る人によって型がばらつく(1時間) | AI が自動 AIが資料まで作成しドライブに格納。人は商談前に目を通す | 確認・修正 10分 |
| 04 CRM登録 | 手作業 取引先・担当者・案件・営業活動を手入力(30分) | AI が自動 AIが4つのデータベースへ一括登録し、リレーションまで張る | 人の作業なし |
| 05 商談 | 手作業 メモを取りながら進行するため、記録に意識が割かれる | AI が自動 記録は後工程に任せ、対話に集中できる | 商談そのもの |
| 06 議事録・タスク化 | 手作業 録音を聞き直して議事録を書く(1時間) | AI が自動 AIが議事録を自動生成し、タスクを自動登録する | 人の作業なし |
| 07 提案資料・お礼メール | 手作業 提案の叩きとお礼メールを書く(1時間) | AI が自動 AIが議事録から提案資料と返信メールの下書きを作成する | 確認して送信 5分 |
09商談準備を AI 化するときの設計のポイント
人の判断は2回に固定する
- 判断1 商談前の確認(10分): AI が作った調査と資料に目を通し、論点のずれだけ直す。ゼロから作らない
- 判断2 送信の可否(5分): 商談後、AI が議事録から起こした提案資料と返信メールを見て、送るか決める。送信は人
- この2回を飛ばすと、資料は一般論の羅列になり、メールは相手の温度と合わなくなる
AI の外に残るもの
- 商談そのもの。記録は後工程に任せ、対話に集中する
- 先方との関係づくり。AI は材料を出すが、誰に何を頼むかは人が決める
- 検知の条件。「どの予定を新規商談とみなすか」はカレンダーの命名規則で人が決める(例: 件名が【商談】で始まる)
役割の移動
- 営業担当: 調べて作る人 → 確認して送る人。1商談の準備が4.5時間から15分になる
- AI: チャットに貼る道具 → カレンダー・Drive・CRM を自分で読み書きする担当
- CRM: 入力を待つ箱 → 常に最新の状態(取引先・担当者・案件・活動が自動で揃う)
次の分岐
- 月10件を超えたら、調査の深さを業種別に変える(いまは1つの型)
- 先方の環境に移すときは、カレンダーと CRM の命名規則を先に合わせる(コンサルファームと人材紹介会社で実施)
- 次の段階(L4)は、先方の担当者が検知の条件と資料の型を自分で直せる状態
11まとめ
- 準備が始まるきっかけを、人の目からカレンダー(データ)に移す。これで L3(自動実行)になる
- 人の判断は「商談前の確認」と「送信の可否」の2回に固定し、それ以外は AI に渡す
- 先方の環境に移すときは、カレンダーと CRM の命名規則を先に合わせる
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