ZEYRA
採用パートナー 無料相談(30分)↗

METHOD

4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)PHASE 4 業務AI化段階 L0 → L2(半自動)L2 半自動

スタートアップの MVV は、経営者個人の話から深く掘って、会社の言葉にする【業務フロー・指示文付き】

ANSWER — この記事の答え

変わるのは「言葉を作る場」ではなく「言葉の出どころが、経営者個人の経験にあること」です。

スタートアップの MVV は、経営者個人の話から深く掘り下げて作る。Web マーケティング支援を行う先方で、社長個人へのメンタリングから始め、人生の転機や価値観を先に棚卸しし、個人の MVV をつくってから、会社の主語に直した。言葉を選ぶのは経営者で、AI は問いの整理と案出しを担う。

この記事で得られること
  • 会社の理念を先に作らず、経営者個人の棚卸しから個人の MVV をつくり、会社の主語に直す設計
  • ミッションとビジョンは個人のものを調整し、バリューは仲間に求める価値観として新しく決める考え方
  • 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、同じ順番で自社の MVV を言葉にする手順

下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。

業務フローと AI への指示文

この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。

  • 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
  • AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます

いただいた情報は、配布物に関するご連絡と Zeyra からのご案内にだけ使います(プライバシーポリシー)。

01結論:何が変わるのか

変わるのは「言葉を作る場」ではなく「言葉の出どころが、経営者個人の経験にあること」だ。As-Is では、会社を主語にした言葉をいきなり考える。方向性は経営者の頭の中にあるが言葉になっておらず、仲間に求める価値観も明文化されていない。To-Be の順番は、人生の棚卸し、ビジョン、行きたくない未来、ミッション、バリュー、整合チェック。ここまでで個人の MVV ができる。そのあと、ミッションとビジョンは個人のものを会社の主語に直し、バリューは会社の仲間に求める価値観として新しく決める。AI は各段で問いを整理し、言い回しの案を出す。人に残るのは 整合チェックで胸が動くか決める(判断1) と 会社の言葉として採る(判断2) の2回。言葉を選ぶのは経営者。

太田 壮哉
太田 壮哉の実践アドバイス

スタートアップの MVV 策定は、基本的に個人の話から深く考えていきます。会社の理念を先に作ると、きれいだが誰の言葉でもないものになる。人生の転機と価値観を棚卸しして、個人の MVV を先につくり、それから会社の主語に直す。この順番だけは変えないでください。

個人の MVV から会社の MVV までの期間
2か月
隔週のセッションで進めた
セッションの頻度
隔週
1回ごとに1段ずつ進める
この業務の工程数
8工程
棚卸しから整合チェックまでの6工程で個人の MVV、会社の主語に直す・資料化の2工程で会社の MVV
人が判断する回数
2回
整合チェックで胸が動くか決めるときと、会社の言葉として採るとき

03AI 化の進め方、6つのフェーズ

大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。

PROCESS―AI 化の進め方
フェーズ
PHASE 1
現状把握・調査
PHASE 2
洗い出し・整理
PHASE 3
基盤整備
PHASE 4
業務AI化
PHASE 5
標準化・落とし込み
PHASE 6
定着・改善
目指す状態
改善余地が明確化
優先順位が決定
AIデータ基盤整備
AI前提業務に変革
現場が使える
改善自走と横展開
実行内容
1-1 現場ヒアリング1-2 AI によるクロール(社内データ)1-3 類似事例調査
2-1 AI化リストの洗い出し2-2 優先順位付け(ROI×難易度)2-3 ロードマップ作成
3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)3-2 CRM・マスタの再設計3-3 データ蓄積の運用開始
4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)4-3 周辺業務への展開4-4 計測と調整
5-1 マニュアル・テンプレ化5-2 研修(推進役→現場)5-3 現場が触れる形にする(アプリ化)
6-1 振り返り(週次・月次)6-2 改善・型の更新6-3 他領域への展開
この事例のフェーズと、やった実行内容

04全社の業務フローのどこを AI 化したか

全社の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「戦略設計」の4つのステップのうち X-12(MVV策定) です。

MANAGEMENT FLOW―全社の業務フロー
工程
STEP 1
戦略設計
STEP 2
組織・情報基盤
STEP 3
会議・情報共有
STEP 4
業務改善・AI化
STEP 5
教育・定着
STEP 6
経営管理
中でやること
1-1 経営目標設定1-2 MVV策定1-3 中期計画策定1-4 重点テーマ決定
2-1 組織・役割設計2-2 置き場・命名ルール設計2-3 CRM・マスタ設計2-4 判断者・完了条件定義
3-1 会議設計3-2 録音・議事録作成3-3 タスク展開3-4 社内共有
4-1 現状把握4-2 AI化リスト作成4-3 優先順位決定4-4 パイロット構築
5-1 推進役育成5-2 マニュアル・テンプレート整備5-3 研修実施5-4 現場展開
6-1 数値集計6-2 経営レポート作成6-3 経営会議運営6-4 振り返り・次期目標設定
この業務で AI 化した工程・項目

05効率化の段階

この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。起点はセッションの場で、問いの順番が固定され、各段で AI が案を出して経営者が言葉を選びます。判断は2回に固定しました。

LEVEL―効率化の段階 L0〜L4
L0手作業人
L1AI補助人がチャットに貼る
L2半自動人がコマンドで起動
L3自動実行検知・時刻
L4自走先方が自分で直す
▲As-Is
▲To-Be(今ここ)

06Before(As-Is):方向性は頭の中にあるが、言葉になっていない

社長個人へのメンタリングから始まりました。会社の MVV はなく、仲間に求める価値観も明文化されていません。棚卸しや検証の工程もありません。

手作業AI が自動実行人の判断ゲートデータ置き場手戻り列の並び: 人 → AI → データ・システム/行は工程(上から下へ)
人 AI データ・システム 推進役 経営者 AI システム 01 人生の棚卸し 02 ビジョン 03 行きたくない未 来 04 ミッション 05 バリュー 06 整合チェック 07 会社の主語に直 す 08 資料化・浸透 相談を聞く 経営者個人のメンタリング 頭の中にある 方向性はあるが言葉になって いない 必要なときに考える 出どころが決まっていない 決まっていない 仲間に求める条件が明文化さ れていない AI は入っていない 検証する仕組みも、会社版にする工 程もない 記録が残らない
経営者の頭の中にあるだけで、言葉になっていない。棚卸し・検証・会社版にする工程がない

07After(To-Be):個人の棚卸しから順に積み、整合チェックを通してから会社の主語に直す

順番を固定しました。人生の棚卸し、ビジョン、行きたくない未来、ミッション、バリュー、整合チェック。ここまでが個人の MVV で、そのあと会社の言葉に直します。前半を人がやるのは、人生の転機と価値観は本人にしか語れず、AI が作ると出来事が嘘になるからです。AI は問いの整理と案出しだけを担います。

人 AI データ・システム 推進役 経営者 AI システム 01 人生の棚卸し 02 ビジョン 03 行きたくない未 来 04 ミッション 05 バリュー 06 整合チェック 07 会社の主語に直 す 08 資料化・浸透 ライフラインで聞く 上がった時・下がった時と価 値観の由来 転機を話す 人生の軸と価値観の言葉を出 す 自動 価値観の言葉を拾う 話から軸になる言葉を整理す る ライフラインシート 個人の記録。公開しない 結果で言い切る 誰がどう良くなるかを主語に 自動 言い回しの案を出す 候補を複数並べる 避けたい未来を言う 絶対に行きたくない未来を決 める 痛みと仕組みを決める 誰のどの痛みを、何に変える か 自動 型に当てて整える 誰の・どの痛み・独自の仕組 み・何に 5〜7個に絞る 意味・やらないこと・具体行 動を付ける 自動 候補を並べる 棚卸しの言葉から候補を出す 3つのテストをかける 映画予告・友人引用・30秒 自己紹介 判断 1 胸が動くか決める 動かなければ前の段に戻る 個人の MVV 個人の記録。公開しない 思想をヒアリング なぜこの事業か、ゴール、仲 間の姿を聞く 判断 2 会社の言葉として採る MV は主語を直し、Value は 仲間向けに新規 自動 会社版の案を出す 個人の MVV を会社の主語に 置き換える 会社の MVV 会社の正本 資料に落とす 1ミッション1スライド、1バ リュー1スライド 仲間に伝える 浸透施策へ MVV 資料 社内向けが先。社外向けは後 問いを渡す 話を渡す 記録 案 案 案 テスト 確定 聞く 案 確定 資料 使う 行きたくない未来は経営者が自分で 言う 推進役は問いを出し、言葉は選ばな い
人に残るのは 話す・言葉を選ぶ・胸が動くか決める・会社の言葉として採る。AI は問いの整理と案出し
経営者個人の話を AI に入れる前に確認すること
  • 人生の転機や価値観は本人の個人情報。AI に入れる前に本人の了解を得て、入力を学習に使わない契約のサービス(法人プランか API)に限る
  • ライフラインシートと個人の MVV は本人の記録として扱い、会社の資料に出来事を持ち込まない。保存場所と閲覧できる人を本人と決める

MVV策定(個人から)を AI 化する手順

  1. 人生の棚卸し:価値観の言葉を拾う:話から軸になる言葉を整理する
  2. ビジョン:言い回しの案を出す:候補を複数並べる
  3. 行きたくない未来:避けたい未来を言う:絶対に行きたくない未来を決める
  4. ミッション:型に当てて整える:誰の・どの痛み・独自の仕組み・何に
  5. バリュー:候補を並べる:棚卸しの言葉から候補を出す
  6. 整合チェック:3つのテストをかける:映画予告・友人引用・30秒自己紹介
  7. 会社の主語に直す:会社版の案を出す:個人の MVV を会社の主語に置き換える
  8. 資料化・浸透:資料に落とす:1ミッション1スライド、1バリュー1スライド

08工程ごとの担当の変化

8工程のうち、前の6工程で個人の MVV をつくり、後ろの2工程で会社の言葉にします。AI は4工程で案を出しますが、言葉を選ぶのはすべて経営者 です。

ROLE SHIFT―工程ごとの担当の変化
工程As-Is 誰が・どうTo-Be 誰が・どう
01人生の棚卸し
手作業

工程がない。相談はあるが、転機や価値観を棚卸しする場ではない

→
AI が自動

ライフラインシートで上がった時・下がった時と価値観の由来を聞き、AI が話から軸になる言葉を整理する

02ビジョン
手作業

会社を主語にいきなり考える。方向性は頭の中にあるが言葉になっていない

→
AI が自動

誰がどう良くなるかを主語に、結果で言い切る。AI が言い回しの候補を複数並べる

03行きたくない未来
手作業

工程がない

→
手作業

絶対に行きたくない未来を経営者が自分の言葉で言う

04ミッション
手作業

必要になったときに考える。出どころが決まっていない

→
AI が自動

誰のどの痛みを、独自の仕組みで、何に変えるか。AI が型に当てて整える

05バリュー
手作業

仲間に求める条件が明文化されていない

→
AI が自動

5〜7個。各項目に意味・やらないこと・具体行動を付ける。AI が棚卸しの言葉から候補を出す

06整合チェック
手作業

工程がない。検証する仕組みがない

→
人の判断

映画予告テスト(30秒で語って胸が動くか)、友人引用テスト、30秒自己紹介の3つをかける

07会社の主語に直す
手作業

工程がない

→
人の判断

経営者の思想(なぜこの事業か、ゴール、仲間の姿)を聞き、MV は主語を直し、Value は仲間向けに新しく決める。AI が会社版の案を出す

08資料化・浸透
手作業

工程がない

→
手作業

1ミッション1スライド、1バリュー1スライドで資料にし、浸透施策へ

09設計のポイント

01

人の判断は2回に固定する

  1. 判断1 整合チェック: ビジョンを30秒で語って胸が動くか、友人の言葉として引用できるか、30秒で自己紹介できるか。動かなければ前の段に戻る
  2. 判断2 会社の言葉として採る: ミッションとビジョンは個人のものを会社の主語に直す。バリューは流用せず、仲間に入る条件とやってはいけない行動まで含めて新しく決める
  3. 各段で言葉を選ぶのは経営者。AI の案をそのまま採らない。採ると、整合チェックで胸が動かない
02

AI の外に残るもの

  1. 人生の転機と価値観。本人が話す。AI は話を整理するだけで、出来事を作らない
  2. 行きたくない未来。経営者が自分の言葉で言う段で、AI の案は使わない
  3. 個人の記録の扱い。ライフラインシートと個人の MVV は個人の記録として扱い、会社の資料に出来事を持ち込まない
03

役割の移動

  1. 経営者: 会社を主語に一人で考える人 → 自分の経験を話し、各段で言葉を選ぶ人
  2. 推進役: 相談相手 → 問いの順番を決め、整合チェックをかけ、思想をヒアリングする伴走者
  3. AI: なし → 問いの整理と、言い回し・候補を並べる案出し。言葉は選ばない
04

次の分岐

  1. 社内向けの浸透が先。社外向けの表現は後(記録の順番)
  2. MVV が決まったあと、全社の AI 化に進む。判断の基準が言葉になっていると、どの業務を AI に渡すかが決めやすい
  3. 次の段階(L3)は、整合チェックの3つのテストを AI が先にかけ、経営者が最後に見るだけにした形(候補)

11まとめ

  • 会社の理念を先に作らず、経営者個人の棚卸しから個人の MVV をつくり、会社の主語に直す
  • ミッションとビジョンは個人のものを調整し、バリューは仲間に求める価値観として新しく決める
  • AI は問いの整理と案出し。言葉を選ぶのは経営者で、整合チェックで胸が動かなければ戻る

この記事を書いた人

太田 壮哉
太田 壮哉Zeyra株式会社 代表

採用・組織人事のコンサルで200社以上、AI系ブティックファームで事業責任者。いまは AI 前提の組織設計を、自社で回しながらクライアントに提供している。

自分で進めてみて、止まったら

AI への指示文で設計を組み立てたところまでで構いません。30分の無料相談で、どの工程から AI に任せるかと、人が残す判断を一緒に決めます。

無料相談(30分)を申し込む

メソッドの一覧を見る →

出典: 社内マニュアル・スキル本文・運用の記録(社名・固有名詞は伏せています)
CONTACT

まず、いまの業務の話から。

御社の業務を工程に分解し、どこから手を入れるべきかを30分でお話しします。準備は不要です。

無料相談(30分)