METHOD
月次の振り返りを AI が組む。人は事実の確認と公開の可否だけ【業務フロー・指示文付き】
変わるのは「資料を作る手間」ではなく「事実を確かめてから書く順番」です。
月に一度の振り返りは、目標と計画、仲間への共有、AI でできるようになったことの記録を、1つの資料にまとめます。これを仕組みにし、月初の自動ジョブが記録を集めて状況確認シートを出し、人が答えると同じ型の資料が組み上がる形にしました。会議は開かず、資料だけで共有します。
- 月次の振り返りを「思い立った人が記録を読み直す」から「月初に AI が材料を集め、人は事実を確かめるだけ」に変える設計
- 記録から推し量って書かず、状況確認シートで本人に確かめてから資料にする考え方と、人に残す判断を2回に固定する理由
- 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の月次振り返りを同じ形に組み替える手順
下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。
業務フローと AI への指示文
この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。
- 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
- AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます
01結論:何が変わるのか
変わるのは「資料を作る手間」ではなく「事実を確かめてから書く順番」だ。As-Is では、振り返りを思い立った人が記録を読み直し、記録に無いことは記憶と推測で埋めて資料にする。読み手は会議で聞くだけで、翌月に何を採点するかも残らない。To-Be では、月初の自動ジョブが前号と1か月分の記録を読み、「記録では」を添えた状況確認シートを出す。人は OK か一言で直すだけで、その回答を正本に AI が同じ型の資料を組み、点検して PDF まで書き出す。人がやるのは 状況確認シートへの回答(判断1) と PDF を見て公開の可否を決める(判断2) の2回。先月の「来月の目標」が今月の採点対象になるので、振り返りが次の月の入口に戻る。
始めた理由は3つです。事業として目標と計画をきちんと立てること、仲間が増えたので管理すること、別の事業がどう進んでいるかを全員に伝えること。加えて、AI のリーディングカンパニーとして自社が何をできるようになったかを月次で振り返るために、資料に「AI セクション」を作りました。仕組みは、データをクロールして設問票を出し、回答するとフォーマットに合わせて資料ができる形です。記録を見れば分かることは AI に拾わせ、記録に無いことは本人に聞く。この順番だけは守っています。
02出来上がったもの



画面は社名・個人情報・金額を伏せるためぼかしています。
03AI 化の進め方、6つのフェーズ
大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。
04全社の業務フローのどこを AI 化したか
全社の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「経営管理」の4つのステップのうち X-64(振り返り・次期目標設定) です。
05効率化の段階
この業務は L0(手作業)から L3(自動実行) へ。起点が「人が思い立つ」から「月初の自動ジョブ」に移り、人は事実の確認と公開の可否だけになりました。
06Before(As-Is):思い立った人が記録を読み直し、足りない事実は推測で埋める
2026年9月号より前、Zeyra に月次の振り返り資料はありませんでした。記録(活動ログ・意思決定ログ・CRM)はあっても散らばったままで、ここに描いた As-Is は、同じ資料を人が手で作るとした場合の一般的な手順です。
07After(To-Be):月初に AI が材料とシートを出し、人は事実を確かめて公開の可否を決める
工程の形は変えていません。同じ9工程のまま、材料集めから書き出しまでを AI に移し、人に残しているのは、状況確認シートへの回答と、PDF を見て公開の可否を決めることの2つです。
振り返りとFBを AI 化する手順
- 前号の確認:前号を読む:来月の目標・体制・ロードマップを拾う
- 記録の収集:記録を集める:活動ログ・意思決定・判断の台帳・CRM・サイト
- 数字の集計:数字を集計する:AI の稼働・サイト・パイプラインを月別に
- 状況確認:状況確認シートを出す:各問に「記録では」を添えて聞く
- 資料化:資料を組む:回答を正本に、同じ型のページへ
- 点検・書き出し:点検して書き出す:実寸で撮って直し、静的版と PDF に
- レビュー:直しを反映する:指摘を受けてページ定義を直す
- 公開・共有:公開と下書きを用意:社内サイトに置き、チャットの下書きを作る
- 閲覧・返事:読んで返す:会議はなし。感想と Ask の返事はスレッドへ
08工程ごとの担当の変化
9工程の形は変えず、材料集めから書き出しまでを AI に移しました。人に残るのは 状況確認シートへの回答・PDF を見て公開の可否を決めること の2つです。
先月の目標がどこに書かれたかを人が覚えていて、探して開く
AI が前号のページ定義を読み、採点対象の目標・体制・ロードマップを拾う
活動ログ・議事録・CRM を順に開いて読み直す
AI が活動ログ・意思決定ログ・判断の台帳・CRM・サイトの記録を1か月分集める
受注・商談・サイトの数字を表に写す
AI が稼働・サイト・パイプラインを月別に集計する
記録に無いことは記憶と推測で埋める
AI が「記録では」を添えた状況確認シートを出し、人は OK か一言で直す
構成も見せ方も毎回ゼロからスライドにする
AI が回答を正本に、前号と同じ型でページを組む
はみ出しや古い数字を目で探し、PDF にする
AI が実寸で撮って点検し、静的版と PDF を書き出す
作った本人が見直すので、抜けに気づきにくい
人が PDF を読み、言い過ぎ・古い数字・金額の有無を直す。AI が反映する
会議で読み上げ、現場は聞くだけ
AI が社内サイトに置き、チャットの下書きを作る。送信は人
会議に出て聞くだけ。質問はその場限り
現場は資料を読み、感想と Ask の返事をチャットのスレッドに書く
09設計のポイント
人の判断は2回に固定する
- 判断1 状況確認シートへの回答: AI が「記録では」を添えて聞く。人は OK か一言で直すだけで、ゼロから書かない。回答にない事実は「確認中」と書き、推測で埋めない
- 判断2 PDF を見て公開の可否を決める: 言い過ぎ・古い数字・金額が無いかを見る。公開とチャットへの送信は人
- この2回を飛ばすと、記録から推し量った文が資料に混ざる。9月号の初版では「違う」「更新漏れ」が出たため、作る前に確かめる順番にした
AI の外に残るもの
- 会議。開かずに資料だけで共有し、感想と Ask の返事はチャットのスレッドに集める
- 来月の目標。AI は候補と採点の材料を出すが、何を宣言するかは人が決める
- 金額。取引先別も基盤の合計も資料には出さない(社内向けでも)
役割の移動
- 代表: 記録を読み直して書く人 → 事実を確かめて OK を出す人
- AI: 資料の清書を手伝う道具 → 月初に記録を読み、設問を出し、資料と PDF まで組む担当
- メンバー: 会議で聞く人 → 読んでスレッドに返す人。記録(活動ログ)が毎月の材料になるので、書かれていない作業は振り返りに載らない
次の分岐
- 状況確認シートの「記録では」の的中が上がるほど、問いの数を減らせる(候補)
- 週次は金曜夕方に活動ログを横断し、止まっているものと事業をまたぐ繋がりを拾う。月次と見るものを分ける
- クライアントへの展開は未定。先方で回すなら、活動ログの書式と判断の台帳を先に揃える(候補)
11まとめ
- 振り返りの起点を「人が思い立つ」から「月初の自動ジョブ」に移す。材料は日々の活動ログ・意思決定ログ・台帳
- 資料を組む前に状況確認シートで本人に事実を確かめる。人の判断は「回答」と「公開の可否」の2回に固定する
- 会議は開かず資料だけで共有し、先月の「来月の目標」を今月の採点対象にして、振り返りを次の月の入口に戻す
この記事を書いた人
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