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METHOD

2-1 AI化リストの洗い出しPHASE 2 洗い出し・整理段階 L0 → L2(半自動)L2 半自動

候補を1行1業務で集め、ROI×難易度で並べる。最初の1本は中枢度で決める【業務フロー・指示文付き】

ANSWER — この記事の答え

変わるのは「候補の数」ではなく「何から手をつけるかを決める材料」です。

現状把握で集めた候補を、1行1業務のリストにして優先順位を付ける工程です。クロール・ヒアリング・他社事例の3つの出どころを1つのリストに統合し、ROI×難易度で並べたうえで、最初の1本は「そこを変えれば全部が変わる」中枢度で決めます。コンサルファームで実走し、人材紹介会社でも進めています。先方がすでに動かしている枝葉の自動化には重ねません。

この記事で得られること
  • AI 化の候補を「聞いた話の書き出し」から「3つの出どころを統合した1行1業務のリスト」に変える設計
  • ROI×難易度で並べ、中枢度でレーンを分け、最初の1本を中枢度で選ぶ考え方
  • 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の AI 化リストを同じ形で作る手順

下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。

業務フローと AI への指示文

この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。

  • 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
  • AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます

いただいた情報は、配布物に関するご連絡と Zeyra からのご案内にだけ使います(プライバシーポリシー)。

01結論:何が変わるのか

変わるのは「候補の数」ではなく「何から手をつけるかを決める材料」だ。As-Is では、聞いた困りごとを書き出し、感覚で高・中・低を付け、目の前の業務から手をつける。どこから出た候補かも、なぜその順番かも残らない。To-Be では、AI がクロール・ヒアリング・他社事例の3つの出どころから起票し、重複は消さずに出典を足し、ROI×難易度で採点して上位10件と2レーンのロードマップを出す。人は追記前の確認、上位10件の並び、経営報告の承認の3回だけ判断する。最初の1本は点数の高さではなく中枢度で選ぶ。クロールだけでは足りない情報は、人が持つ生の情報で補う。

太田 壮哉
太田 壮哉の実践アドバイス

先方がすでに動かしていたものは枝葉だったので、重ねずに中枢をやり、他のところは後でつなぎ込める形にしました。事例を大量に並べても意思決定には使われません。事例は候補の補強に使い、主役はその会社固有の候補です。採択の内訳は記憶ではなく、実際に何をやったかという事実で示します。

候補の出どころ
3つ
ヒアリング・AI のクロール・他社事例。起票者の列に出どころを残す
初版の AI 化リストの候補数
24件
コンサルファーム。出どころは社員・経営ヒアリング・AI 調査・他社事例
初版の AI 化リストの候補数
14件
人材紹介会社。キックオフ前の版で、ヒアリング後に候補を足している
優先度スコアの満点
6点
ROI(高3・中2・低1)+難易度(易3・中2・難1)。中枢度は並び替えに使わない
上位として提示する件数
10件
速攻で効くもの3件以上と、土台になるもの3件以上を必ず入れる
推進役が判断する回数
3回
追記前の確認/上位10件の並び/経営報告の承認。スキルが OK を待つ位置

02出来上がったもの

AI化リストのアウトプットイメージ(WHAT/HOW/IMPACT/NEXT・Tier)
AI化リストのアウトプットイメージ(WHAT/HOW/IMPACT/NEXT・Tier)

画面は社名・個人情報・金額を伏せるためぼかしています。

03AI 化の進め方、6つのフェーズ

大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。

PROCESS―AI 化の進め方
フェーズ
PHASE 1
現状把握・調査
PHASE 2
洗い出し・整理
PHASE 3
基盤整備
PHASE 4
業務AI化
PHASE 5
標準化・落とし込み
PHASE 6
定着・改善
目指す状態
改善余地が明確化
優先順位が決定
AIデータ基盤整備
AI前提業務に変革
現場が使える
改善自走と横展開
実行内容
1-1 現場ヒアリング1-2 AI によるクロール(社内データ)1-3 類似事例調査
2-1 AI化リストの洗い出し2-2 優先順位付け(ROI×難易度)2-3 ロードマップ作成
3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)3-2 CRM・マスタの再設計3-3 データ蓄積の運用開始
4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)4-3 周辺業務への展開4-4 計測と調整
5-1 マニュアル・テンプレ化5-2 研修(推進役→現場)5-3 現場が触れる形にする(アプリ化)
6-1 振り返り(週次・月次)6-2 改善・型の更新6-3 他領域への展開
この事例のフェーズと、やった実行内容

04全社の業務フローのどこを AI 化したか

全社の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「業務改善・AI化」の4つのステップのうち X-42〜X-43(AI化リスト作成〜優先順位決定) です。

MANAGEMENT FLOW―全社の業務フロー
工程
STEP 1
戦略設計
STEP 2
組織・情報基盤
STEP 3
会議・情報共有
STEP 4
業務改善・AI化
STEP 5
教育・定着
STEP 6
経営管理
中でやること
1-1 経営目標設定1-2 MVV策定1-3 中期計画策定1-4 重点テーマ決定
2-1 組織・役割設計2-2 置き場・命名ルール設計2-3 CRM・マスタ設計2-4 判断者・完了条件定義
3-1 会議設計3-2 録音・議事録作成3-3 タスク展開3-4 社内共有
4-1 現状把握4-2 AI化リスト作成4-3 優先順位決定4-4 パイロット構築
5-1 推進役育成5-2 マニュアル・テンプレート整備5-3 研修実施5-4 現場展開
6-1 数値集計6-2 経営レポート作成6-3 経営会議運営6-4 振り返り・次期目標設定
この業務で AI 化した工程・項目

05効率化の段階

この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。起票・統合・採点・ロードマップが AI に移り、人は追記前の確認・上位10件の並び・経営報告の承認の3回と、最初の1本の決定だけになりました。

LEVEL―効率化の段階 L0〜L4
L0手作業人
L1AI補助人がチャットに貼る
L2半自動人がコマンドで起動
L3自動実行検知・時刻
L4自走先方が自分で直す
▲As-Is
▲To-Be(今ここ)

06Before(As-Is):聞いた話を書き出し、感覚で順位を付け、目の前の業務から手をつける

スキルを使わない場合の一般的な進め方を同じ7工程に並べました。候補の出どころも、順位の根拠も残りません。

手作業AI が自動実行人の判断ゲートデータ置き場手戻り列の並び: 人 → AI → データ・システム/行は工程(上から下へ)
人 AI データ・システム 推進役 現場 AI システム 01 候補の起票 02 重複・既存 03 採点 04 レーン分け 05 上位10件 06 ロードマップ 07 最初の1本 聞いた話を書き出す 出どころが混ざる 困りごとを挙げる 思い出せる範囲で 候補の一覧 起票者の列がない 似た行を消して整える 誰が言ったかが消える 感覚で高・中・低 根拠が残らない 点数順に並べる 小さい業務が上に来る 月に並べる 依存関係が線にならない 計画表 施策の列だけ 候補を説明する 事例を大量に並べる 判断 目の前の業務から 枝葉の自動化で終わりやすい 答える 提案 書く 書く この時点で AI は入っていない レーンの考え方がない
候補は聞けた範囲、順位は感覚。どこから出た候補かと、なぜその順番かが残らない

07After(To-Be):AI が3つの出どころから起票し採点する。人は3回確認し、最初の1本を決める

同じ7工程のまま、起票・統合・採点・レーン分け・ロードマップを AI に移しました。人に残るのは追記前の確認、上位10件の並び、経営報告の承認と、先方が最初の1本を決めることです。

人 AI データ・システム 推進役 現場 AI システム 01 候補の起票 02 重複・既存 03 採点 04 レーン分け 05 上位10件 06 ロードマップ 07 最初の1本 判断 1 追記前に確認する 追加予定の行を表で見る 自動 3つの出どころで起 票 ヒアリング・クロール・他社 事例 AI化リスト 1行1業務。起票者=出どこ ろ 自動 重複と既存を整理 重複は出典を足す。既存は稼 働中の札 議論メモ 「+◯◯からも出た」 自動 ROI×難易度で採点 根拠は時間×件数×人数。無 ければ要計測 採点列 優先度スコア最大6 自動 中枢度とレイヤー 後続が乗る土台に◎ 中枢度列 ◎○△・上流/基盤/中流/下 流 判断 2 並びを確認する 速攻3件・土台3件が入って いるか 自動 上位10件を提示 2×2 マップと根拠 優先順位マップ 先方と共有する 判断 3 経営報告を承認する 送付・共有は人が決める 自動 2レーンで描く 速攻で効く/土台をつくる 経営報告・1枚もの 先方へ提出 体制を決める 誰が何をするか 先方が決める 最初の1本を決める 点数ではなく中枢度で 追加行を提示 上位10件 OK 経営報告 提出 決定 OK後に追記 追記 書く 書く 保存 生成 ヒアリングの候補は、現状把握の工 程で集めている 採点の根拠は、ヒアリングで聞いた 所要時間
人に残るのは 3回の確認 と、先方の経営が最初の1本を決めること。起票から ロードマップまでは AI
先方のデータを AI に入れる前に確認すること
  • 候補の起票に使う資料・ヒアリングの記録には、担当者名や取引先名が含まれる。AI に入れるのは、入力を学習に使わない契約のサービス(法人プランか API)に限る
  • リストと経営報告は先方の内部資料。共有範囲を先方と決め、社外に出さない

AI化リストと優先順位を AI 化する手順

  1. 候補の起票:3つの出どころで起票:ヒアリング・クロール・他社事例
  2. 重複・既存:重複と既存を整理:重複は出典を足す。既存は稼働中の札
  3. 採点:ROI×難易度で採点:根拠は時間×件数×人数。無ければ要計測
  4. レーン分け:中枢度とレイヤー:後続が乗る土台に◎
  5. 上位10件:上位10件を提示:2×2 マップと根拠
  6. ロードマップ:2レーンで描く:速攻で効く/土台をつくる
  7. 最初の1本:体制を決める:誰が何をするか

08工程ごとの担当の変化

7工程の形は変えず、起票から ロードマップまでを AI に移しました。人に残るのは 追記前の確認・並びの確認・経営報告の承認 の3回と、先方が最初の1本を決めることです。

ROLE SHIFT―工程ごとの担当の変化
工程As-Is 誰が・どうTo-Be 誰が・どう
01候補の起票
手作業

聞いた話を書き出す。出どころが混ざる

→
人の判断

AI がヒアリング・クロール・他社事例の3つから起票し、起票者に出どころを残す。追記前に追加行を表で見せる

02重複・既存
手作業

似た行を消して整える。誰が言ったかが消える

→
AI が自動

既存の行は消さず、重複は議論メモに出典を足す。先方がすでに動かしている自動化は「稼働中」の札を付けて重ねない

03採点
手作業

感覚で高・中・低を付ける。根拠が残らない

→
AI が自動

ROI(時間×件数×人数、または売上の式のどこに効くか)と難易度を各3点で採点。数字が無ければ「要計測」

04レーン分け
手作業

なし

→
AI が自動

中枢度(後続の AI 化がどれだけ乗るか)とレイヤー(上流/基盤/中流/下流)を付ける

05上位10件
手作業

点数順に並べる。小さい業務が上に来る

→
人の判断

AI が 2×2 マップと根拠つきで上位10件を出す。速攻で効くもの3件以上と土台になるもの3件以上が入っているかを人が見る

06ロードマップ
手作業

施策を月に並べる。依存関係が線にならない

→
人の判断

AI が「速攻で効く」「土台をつくる」の2レーンで描き、経営報告と1枚ものを生成する。送付・共有は人が決める

07最初の1本
手作業

目の前の業務から手をつけ、枝葉の自動化で終わる

→
人の判断

先方の経営が、点数ではなく中枢度で最初の1本を決める。推進役は体制(誰が何をするか)を決める

09設計のポイント

01

人の判断は3回に固定する

  1. 判断1 追記前の確認: AI が追加予定の行を表で見せ、OK が出てから書く。既存の行は消さず、書き換えない
  2. 判断2 上位10件の並び: 速攻で効くもの3件以上と土台になるもの3件以上が入っているかを見て、入っていなければ入れ替える
  3. 判断3 経営報告の承認: 先方へ出す前に人が読む。先方未確認の数字は「仮置き」と書かれているかを見る
02

AI の外に残るもの

  1. 最初の1本の決定。先方の経営が、点数ではなく中枢度で決める。コンサルファームでは CRM になった
  2. 先方がすでに動かしている自動化。「稼働中」として起票し、重ねて提案しない
  3. 採点の根拠になる所要時間。ヒアリングで人が聞く。無いものは「要計測」のまま難易度を1段下げる
03

役割の移動

  1. 支援者: 聞いて書いて並べる人 → 追記と並びを確認し、経営報告を承認する人
  2. AI: チャットに貼る道具 → 3つの出どころから起票し、採点し、ロードマップまで描く担当
  3. 先方の経営: 提案を受ける側 → 最初の1本を中枢度で決める側
04

次の分岐

  1. 上位10件に土台(中枢度◎)が3件入らないなら、レーンBが空になる。情報の置き場と CRM を候補に戻す
  2. 採点の根拠が「要計測」ばかりなら、最初の1本を計測から始める(候補)
  3. 次の段階(候補)は、先方の推進役がリストの追記と採点を自分で回し、支援側は上位10件のレビューだけになる状態

11まとめ

  • 候補は3つの出どころから起票し、出どころを起票者に残す。重複は消さず出典を足す
  • 並び替えは ROI×難易度、レーン分けは中枢度。人の判断は追記・並び・承認の3回に固定する
  • 最初の1本は点数ではなく中枢度で決める。先方がすでに動かしている枝葉には重ねない

この記事を書いた人

太田 壮哉
太田 壮哉Zeyra株式会社 代表

採用・組織人事のコンサルで200社以上、AI系ブティックファームで事業責任者。いまは AI 前提の組織設計を、自社で回しながらクライアントに提供している。

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出典: 社内マニュアル・スキル本文・運用の記録(社名・固有名詞は伏せています)
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