METHOD
月次の請求を AI が条件と照合して下書きまで進める。人は金額の確定と送付だけ【業務フロー・指示文付き】
変わるのは「請求書を作る手間」ではなく「金額を確定する人の確認点」です。
月末に、取引先ごとの請求条件(固定・回数・成果報酬)をマスタと照合して集計し、請求書の下書きまで進めます。条件は先にマスタへ書いておき、毎月違う数字だけを人に聞く。
- 請求の条件を「担当者の頭の中」から「マスタ」に移し、毎月変わる値だけを人に聞く設計
- 集計表の承認が出るまで下書きを作らない、というお金が動く業務の止め方と、人に残す判断を2回に固定する考え方
- 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の月次請求を同じ形に組み替える手順
下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。
業務フローと AI への指示文
この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。
- 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
- AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます
01結論:何が変わるのか
変わるのは「請求書を作る手間」ではなく「金額を確定する人の確認点」だ。As-Is では、担当者が取引先ごとの条件を思い出し、表計算で集計し、会計ソフトに1件ずつ入力する。条件は頭の中にあり、成果報酬の数え方は月によって揺れる。To-Be では、計算と下書きの作成を AI に寄せ、取引先ごとの条件(固定・回数・成果報酬のレート)はマスタに固定して、毎月変わる回数や粗利だけを聞く。人に残すのは 集計表を承認して金額を確定すること(判断1) と 会計ソフトで請求書を確認して相手に送ること(判断2) の2回。お金が動く操作なので、集計表の承認が出るまで下書きも作らない。
03AI 化の進め方、6つのフェーズ
大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。
04経理・財務の業務フローのどこを AI 化したか
経理・財務の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「請求・入金」の4つのステップのうち F-31(請求書作成・送付) です。
05効率化の段階
この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。人がコマンドで起動し、AI が条件を読んで今月の値だけを聞き、承認で止まる。送付は人。
06Before(As-Is):条件は担当者の頭の中。表計算で集計し、会計ソフトに1件ずつ入力する
手順書が無い場合の一般的なやり方です。取引先ごとの条件は担当者が覚えていて、成果報酬の数え方は月によって揺れます。
07After(To-Be):条件はマスタに固定。AI が今月の値だけを聞いて集計し、承認で止まる
工程の形は変えません。同じ8工程のまま、条件の読込・集計・下書きの作成・記録を AI に移し、人に残すのは、今月の値を答えること、集計表の承認、会計ソフトでの確認と送付です。
請求のチェックと下書きを AI 化する手順
- 対象月の確認:対象月を確認:今日の日付から請求対象月を決める
- 条件の読込:条件を読む:取引先ごとの区分とレートをマスタから
- 今月の値の確認:区分ごとに聞く:固定は継続、回数制は回数、成果報酬は粗利と件数
- 集計表の提示:集計表を出す:取引先・摘要・税別・税込を一覧に
- 承認:集計表を承認:金額を確定する。修正があれば戻す
- 下書き作成:下書きを作る:承認後にだけ、会計ソフトへ下書きを作成
- 確認・送付:確認して送付:会計ソフトで請求書を見て、相手に送る
- 完了の記録:完了を記録:請求チェックの結果と発行の有無を残す
08工程ごとの担当の変化
8工程の形は変えず、条件の読込・集計・下書き・記録を AI に移します。人に残るのは 今月の値を答える・集計表の承認・会計ソフトでの確認と送付 の3つです。
月末に、何日締めで誰に請求するかを思い出す
人がコマンドで起動し、AI が今日の日付から対象月を決める
固定・回数・成果報酬の区別とレートを頭の中から思い出す。契約書を毎回探す
AI が経理のマスタから取引先ごとの区分とレートを読む
カレンダーや報告を見返して回数と粗利を調べる
AI が区分ごとに聞き、人は継続の可否・回数・粗利と件数だけを答える
表計算でレートの計算を手でやる
AI が取引先・摘要・税別・税込の一覧を出す
作った本人が見直す
人が集計表を承認して金額を確定する。修正があれば値を聞き直す
会計ソフトに1件ずつ手で入力する
承認後にだけ、AI が会計ソフトへ下書きを作る
宛先と摘要を見て送る
人が会計ソフトで請求書を確認し、相手に送る。送付の操作は AI に渡さない
何をいつ請求したかはソフトの中だけで、記録は残さない
AI が請求チェックの結果と発行の有無を記録に追記する
09設計のポイント
人の判断は2回に固定する
- 判断1 集計表の承認: 取引先・摘要・税別・税込の一覧を見て金額を確定する。ここが出るまで AI は下書きを作らない
- 判断2 会計ソフトでの確認と送付: 下書きを人が開いて確認し、相手に送る。送付の操作は AI に渡さない
- お金が動く業務なので、承認の前に動くものを作らない。順番を守ることで、間違いが相手に届く前に止まる
AI の外に残るもの
- 今月の値そのもの。継続の可否・回数・粗利と件数は、人が持っている事実を答える
- 成果報酬の件数の数え方で迷った案件。規則(継続前提のみ数え、単発は除く)に当てはめにくいものは人が決める
- 送付の操作。相手に届く操作は人が行う
役割の移動
- 担当者: 条件を覚えて計算する人 → 今月の値を答え、集計表を承認し、送る人
- AI: 使われていない → マスタを読み、聞き、集計し、承認後に下書きと記録を作る担当
- マスタ: 契約書とメモに散っていた条件 → 取引先ごとの区分とレートを1か所に固定する置き場
次の分岐
- 回数や粗利を聞かずに記録から拾えるか。CRM や議事録に回数が残るようになったら、ヒアリングを減らせる(候補)
- 成果報酬の件数カウント規則をマスタに書き切れるか。書き切れない案件は人が数える線引きを残す(候補)
- 下書きと実際の請求書の突き合わせを誰が行うか。送付の前に人が見る形を当面は変えない
11まとめ
- 取引先ごとの条件(固定・回数・成果報酬のレート)はマスタに固定し、毎月変わる値だけを人に聞く
- 人の判断は「集計表の承認(金額の確定)」と「会計ソフトでの確認と送付」の2回。承認が出るまで下書きを作らない
- 相手に届く操作は人に残す。間違いが届く前に止まる位置に判断を置く
この記事を書いた人
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