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METHOD

6-1 振り返り(週次・月次)PHASE 6 定着・改善段階 L0 → L2(半自動)L2 半自動

経営会議のレポートを AI が記録から組む。人は優先と承認を決めるだけ【業務フロー・指示文付き】

ANSWER — この記事の答え

変わるのは「レポートを書く時間」ではなく「判断を仰ぐ事項を最初から並べておく場所」です。

月に一度の経営会議レポートを、日々の意思決定ログ・ノート・TODO から組みます。AI が直近1か月分を読んで、事業別の状況と主要な決定、来月の優先事項、承認が必要な事項までの叩き台を作る。何を優先し、何を承認するかは、読んだ人が決める。

この記事で得られること
  • 経営会議のレポートを「報告者が思い出して書く」から「AI が記録の置き場から型どおりに組む」に変える設計
  • 評価の言葉づかいと、承認が必要な事項の採否だけを人に残し、記録が薄い月は空欄のまま見せる考え方
  • 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の経営会議レポートを同じ形に組み替える手順

下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。

業務フローと AI への指示文

この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。

  • 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
  • AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます

いただいた情報は、配布物に関するご連絡と Zeyra からのご案内にだけ使います(プライバシーポリシー)。

01結論:何が変わるのか

変わるのは「レポートを書く時間」ではなく「判断を仰ぐ事項を最初から並べておく場所」だ。As-Is では、報告する人が1か月の出来事を思い出しながら書き、承認が要る話は会議の場で初めて出てくる。記録が薄い月は記憶で埋まり、評価の言葉と事実の境目が曖昧になる。To-Be では、レポートの型を固定し、材料は日々の意思決定ログ・ノート・TODO から AI が集める。集計と下書きは AI に寄せ、人に残すのは 評価の言葉づかいを直すこと(判断1) と 来月の優先と承認事項の採否(判断2) の2回。記録が薄い月は、無理に埋めずに空欄として見せる。

人が判断する回数
2回
評価の言葉づかいを直す、来月の優先と承認事項の採否を決める
AI が担う工程の数
7工程中5
記録の収集から下書きの提示まで。人に残るのは読んで直すことと決めること

03AI 化の進め方、6つのフェーズ

大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。

PROCESS―AI 化の進め方
フェーズ
PHASE 1
現状把握・調査
PHASE 2
洗い出し・整理
PHASE 3
基盤整備
PHASE 4
業務AI化
PHASE 5
標準化・落とし込み
PHASE 6
定着・改善
目指す状態
改善余地が明確化
優先順位が決定
AIデータ基盤整備
AI前提業務に変革
現場が使える
改善自走と横展開
実行内容
1-1 現場ヒアリング1-2 AI によるクロール(社内データ)1-3 類似事例調査
2-1 AI化リストの洗い出し2-2 優先順位付け(ROI×難易度)2-3 ロードマップ作成
3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)3-2 CRM・マスタの再設計3-3 データ蓄積の運用開始
4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)4-3 周辺業務への展開4-4 計測と調整
5-1 マニュアル・テンプレ化5-2 研修(推進役→現場)5-3 現場が触れる形にする(アプリ化)
6-1 振り返り(週次・月次)6-2 改善・型の更新6-3 他領域への展開
この事例のフェーズと、やった実行内容

04全社の業務フローのどこを AI 化したか

全社の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「経営管理」の4つのステップのうち X-61〜X-63(数値集計〜経営会議運営) です。

MANAGEMENT FLOW―全社の業務フロー
工程
STEP 1
戦略設計
STEP 2
組織・情報基盤
STEP 3
会議・情報共有
STEP 4
業務改善・AI化
STEP 5
教育・定着
STEP 6
経営管理
中でやること
1-1 経営目標設定1-2 MVV策定1-3 中期計画策定1-4 重点テーマ決定
2-1 組織・役割設計2-2 置き場・命名ルール設計2-3 CRM・マスタ設計2-4 判断者・完了条件定義
3-1 会議設計3-2 録音・議事録作成3-3 タスク展開3-4 社内共有
4-1 現状把握4-2 AI化リスト作成4-3 優先順位決定4-4 パイロット構築
5-1 推進役育成5-2 マニュアル・テンプレート整備5-3 研修実施5-4 現場展開
6-1 数値集計6-2 経営レポート作成6-3 経営会議運営6-4 振り返り・次期目標設定
この業務で AI 化した工程・項目

05効率化の段階

この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。人がコマンドで起動し、AI が記録を読んで型どおりの下書きを出す。人は評価の言葉を直し、優先と承認を決める。

LEVEL―効率化の段階 L0〜L4
L0手作業人
L1AI補助人がチャットに貼る
L2半自動人がコマンドで起動
L3自動実行検知・時刻
L4自走先方が自分で直す
▲As-Is
▲To-Be(今ここ)

06Before(As-Is):報告する人が1か月を思い出して書き、承認が要る話は会議で初めて出る

手順書が無い場合の一般的なやり方です。記録はあっても置き場が揃っておらず、レポートは報告者の記憶と手元のメモから組み立てることになります。

手作業AI が自動実行人の判断ゲートデータ置き場手戻り列の並び: 人 → AI → データ・システム/行は工程(上から下へ)
人 AI データ・システム 01 記録の収集 02 事業別の要約 03 決定の抽出 04 優先事項の案 05 承認事項の抽出 06 下書きの提示 07 読んで決める 出来事を思い出す 手元のメモとチャットを遡る メモ・チャット 置き場がばらばら 事業ごとに書く 状況・主な動き・課題を文章 にする 抜けやすい 決定を思い出す 何をいつ決めたかは人の記憶 来月の優先を考える 書きながら決める 承認事項を拾う 会議の場で初めて出ることも 整えて配る 形式は毎回違う 共有フォルダ 版が散る 会議で読んで決める その場で説明を聞いてから判 断 遡る 手で置く この時点で AI は入っていない
全工程が人。人の時間は計測していない。記録が薄い月は記憶で埋まり、評価の言葉と事実の境目が曖昧になる

07After(To-Be):同じ工程を AI が型どおりに組む。人は評価の言葉を直し、優先と承認を決める

工程の形は変えません。同じ7工程のまま、記録の収集から下書きの提示までを AI に移し、人に残すのは、評価の言葉づかいを直すことと、来月の優先と承認事項の採否を決めることの2つです。

人 AI データ・システム 01 記録の収集 02 事業別の要約 03 決定の抽出 04 優先事項の案 05 承認事項の抽出 06 下書きの提示 07 読んで決める 記録を読む 意思決定ログ・ノート・TOD O の直近1か月分 意思決定ログ・ノート 日々の記録が材料 事業別に要約する 状況・主な動き・課題を型の 枠に入れる 主要な決定を抽出 意思決定ログから今月の分を 並べる 来月の優先の候補 上位3つの案を出す 承認事項を抽出 承認待ち・判断待ちの案件を 並べる TODO 完了率の確認にも使う 判断 1 評価の言葉を直す 率直な評価の言い回しは人が 整える 下書きを保存し提示 型どおりの1本を保存して見 せる レポートの置き場 月ごとに同じ場所 判断 2 優先と承認を決める 来月の優先事項と承認の採否 下書きを渡す 読む 読む 保存 収集から下書きまで人の作業はない
人に残る作業は、下書きを読んで評価の言葉を直すこと(判断1)と、優先と承認の採否(判断2)。時間は計測していない

経営会議レポートを AI 化する手順

  1. 記録の収集:記録を読む:意思決定ログ・ノート・TODO の直近1か月分
  2. 事業別の要約:事業別に要約する:状況・主な動き・課題を型の枠に入れる
  3. 決定の抽出:主要な決定を抽出:意思決定ログから今月の分を並べる
  4. 優先事項の案:来月の優先の候補:上位3つの案を出す
  5. 承認事項の抽出:承認事項を抽出:承認待ち・判断待ちの案件を並べる
  6. 下書きの提示:下書きを保存し提示:型どおりの1本を保存して見せる
  7. 読んで決める:優先と承認を決める:来月の優先事項と承認の採否

08工程ごとの担当の変化

7工程の形は変えず、記録の収集から下書きの提示までを AI に移します。人に残るのは 評価の言葉づかい・優先と承認の採否 の2つです。

ROLE SHIFT―工程ごとの担当の変化
工程As-Is 誰が・どうTo-Be 誰が・どう
01記録の収集
手作業

手元のメモとチャットを遡って出来事を思い出す

→
AI が自動

AI が意思決定ログ・ノート・TODO の直近1か月分を読む

02事業別の要約
手作業

事業ごとに状況・主な動き・課題を文章にする

→
AI が自動

AI が同じ型の枠に入れる。記録が無い事業は空欄のまま

03決定の抽出
手作業

何をいつ決めたかを記憶から拾う。抜けやすい

→
AI が自動

AI が意思決定ログから今月の分を並べる

04優先事項の案
手作業

書きながら来月の優先を考える

→
AI が自動

AI が上位3つの候補を出す。決めるのは工程7

05承認事項の抽出
手作業

承認が要る話は会議の場で初めて出ることもある

→
AI が自動

AI が承認待ち・判断待ちの案件を最初から並べる

06下書きの提示
手作業

形式を整えて配る。版が散る

→
人の判断

AI が型どおりの1本を決まった場所に保存して提示。人は評価の言葉づかいを直す

07読んで決める
手作業

会議で説明を聞いてから判断する

→
人の判断

下書きを読み、来月の優先事項と承認事項の採否を決める

09設計のポイント

01

人の判断は2回に固定する

  1. 判断1 評価の言葉づかい: 「率直な評価」の言い回しは AI の下書きのままにせず、人が整える。事実の列挙は AI、評価の言葉は人
  2. 判断2 優先と承認の採否: 来月の優先事項と、承認が必要な事項に対して可否を出す。AI は並べるだけで決めない
  3. この2回を飛ばすと、AI の評価がそのまま経営の言葉になり、承認が要る話が「書いてあった」だけで通り過ぎる
02

AI の外に残るもの

  1. 記録に無い月の穴埋め。薄い月は空欄として見せ、AI に推測で埋めさせない
  2. 会議での議論そのもの。レポートは材料で、優先と承認を決める場は人
  3. 記録の置き場のルール。意思決定ログ・ノート・TODO に書く習慣が無ければ、この仕組みは動かない
03

役割の移動

  1. 報告する人: 思い出して書く人 → 下書きを読んで評価の言葉を直し、優先と承認を決める人
  2. AI: 文章の清書 → 記録の置き場を読み、型どおりに組んで決まった場所に保存する担当
  3. 記録: 散らばったメモ → 意思決定ログ・ノート・TODO が、そのまま月次の材料になる
04

次の分岐

  1. 材料を日々の記録に限るか、数字(売上・商談)も取り込むか(候補)
  2. 「率直な評価」を AI にどこまで書かせるか。事実の列挙までか、所見までか(候補)
  3. 承認が必要な事項を AI が拾う基準。判断待ちの札か、キーワードか(候補)
  4. 月次の振り返り資料と材料が重なる。同じ記録から2本を出すか、1本にまとめるか(候補)

11まとめ

  • レポートの型を固定し、材料は意思決定ログ・ノート・TODO から AI が集める。記録の置き場が無ければ先にそれを作る
  • 人の判断は「評価の言葉づかい」と「優先と承認の採否」の2回に固定し、AI は並べるだけで決めない
  • 記録が薄い月は空欄のまま見せる。推測で埋めたレポートは、評価と事実の境目を消す

この記事を書いた人

太田 壮哉
太田 壮哉Zeyra株式会社 代表

採用・組織人事のコンサルで200社以上、AI系ブティックファームで事業責任者。いまは AI 前提の組織設計を、自社で回しながらクライアントに提供している。

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出典: 社内マニュアル・スキル本文・運用の記録(社名・固有名詞は伏せています)
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