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METHOD

3-2 CRM・マスタの再設計PHASE 3 基盤整備段階 L0 → L2(半自動)L2 半自動

商品の定義を1つに決め、申込書と電子契約をそこから出す【業務フロー・指示文付き】

ANSWER — この記事の答え

変わるのは「入力の回数」ではなく「価格の正がどこか」です。

価格や商品の定義が、資料ごとに食い違っていた。商品の定義を1つのファイルに決め、申込書・規約・シート・営業資料の価格が、そこから出る形にした。電子契約は、送信件数に制限のない基盤に寄せた。

この記事で得られること
  • 申込書を「価格を探して転記する」から「商品マスターから出す」に変える設計
  • 価格の正を1か所に決め、内容確認・送信・署名だけを人に残す考え方
  • 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の申込書と契約手続きを同じ形に組み替える手順

下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。

業務フローと AI への指示文

この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。

  • 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
  • AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます

いただいた情報は、配布物に関するご連絡と Zeyra からのご案内にだけ使います(プライバシーポリシー)。

01結論:何が変わるのか

変わるのは「入力の回数」ではなく「価格の正がどこか」だ。As-Is では、価格や条件の正がどこか決まっていないため、過去の申込書や価格表から探して転記し、食い違いがあれば作り直す。To-Be では、価格の正を1か所に決め、申込書の作成はそこから自動で進める。人が触るのは、ほぼ最後の送信だけ。金額が空欄の商品は、推測で埋めずに人に聞く。電子契約の送信と署名は、最終的に代表が行う。 人がやるのは 内容確認(判断1)・送信(判断2)・署名(判断3) の3回。

太田 壮哉
太田 壮哉の実践アドバイス

価格の正を1か所に決めないと、申込書は自動で出せません。自社では価格が資料ごとに食い違っていたので、まず商品マスターを1本にしました。いまは人がほぼ触らず、電子契約の送信だけを私が行っています。

申込書・規約・価格表の正になる商品の数
4商品
商品マスターに4つだけ。増やすときはマスターを改定してから各所へ反映する
仕組みができてから、電子契約で初めて送るまで
9/9→9/30
申込書の仕組みを作った日と、電子契約で初めて送った日
価格を取ってよい場所
1か所
商品マスターだけ。提案書や過去の申込書からコピーしない。違う金額で受注したいなら、先にマスターを直す
電子契約で送れる件数
月5件→無制限
無料枠のある電子署名から、会計と同じ基盤の電子契約に本線を移した

03AI 化の進め方、6つのフェーズ

大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。

PROCESS―AI 化の進め方
フェーズ
PHASE 1
現状把握・調査
PHASE 2
洗い出し・整理
PHASE 3
基盤整備
PHASE 4
業務AI化
PHASE 5
標準化・落とし込み
PHASE 6
定着・改善
目指す状態
改善余地が明確化
優先順位が決定
AIデータ基盤整備
AI前提業務に変革
現場が使える
改善自走と横展開
実行内容
1-1 現場ヒアリング1-2 AI によるクロール(社内データ)1-3 類似事例調査
2-1 AI化リストの洗い出し2-2 優先順位付け(ROI×難易度)2-3 ロードマップ作成
3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)3-2 CRM・マスタの再設計3-3 データ蓄積の運用開始
4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)4-3 周辺業務への展開4-4 計測と調整
5-1 マニュアル・テンプレ化5-2 研修(推進役→現場)5-3 現場が触れる形にする(アプリ化)
6-1 振り返り(週次・月次)6-2 改善・型の更新6-3 他領域への展開
この事例のフェーズと、やった実行内容

04営業の業務フローのどこを AI 化したか

営業の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「受注・契約」の4つのステップのうち S-51〜S-54(条件交渉・社内承認〜請求連携) です。

SALES FLOW―営業の業務フロー
工程
STEP 1
戦略設計
STEP 2
リード獲得
STEP 3
商談準備
STEP 4
商談・提案
STEP 5
受注・契約
STEP 6
顧客フォロー
中でやること
1-1 顧客像(ICP)定義1-2 市場・競合分析1-3 提供価値設計1-4 営業プロセス設計
2-1 ターゲットリスト作成2-2 企業・担当者調査2-3 アプローチ文面作成2-4 架電・メール実行2-5 アポイント獲得
3-1 顧客・業界調査3-2 課題仮説設計3-3 商談資料作成3-4 日程調整
4-1 商談実施・記録4-2 議事録作成4-3 提案書作成4-4 見積書作成4-5 次アクション連絡
5-1 条件交渉・社内承認5-2 契約書作成・締結5-3 受注データ登録5-4 請求連携
6-1 顧客情報更新6-2 案件・売上予測6-3 定例・報告6-4 アップセル提案6-5 振り返り・コーチング
この業務で AI 化した工程・項目

05効率化の段階

この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。人が取引先と商品を伝えて起動し、AI は条件の読み込みから申込書・送付文・成立の記録まで縦に積み、内容確認・送信・署名で止まります。

LEVEL―効率化の段階 L0〜L4
L0手作業人
L1AI補助人がチャットに貼る
L2半自動人がコマンドで起動
L3自動実行検知・時刻
L4自走先方が自分で直す
▲As-Is
▲To-Be(今ここ)

06Before(As-Is):As-Is 申込書を毎回手で作り、価格を探して転記する

手作業で申込書を作る場合の一般的な流れ。価格や条件の正がどこか決まっていないと、過去の申込書や価格表から探して転記することになる。

手作業AI が自動実行人の判断ゲートデータ置き場手戻り列の並び: 人 → AI → データ・システム/行は工程(上から下へ)
人 AI データ・システム 代表 判断・署名 営業担当 申込書づくり Claude Code /sales-order-form 商品マスター・Sheet 価格と申込の記録 01 条件確認 02 価格を探す 03 申込書作成 04 内容確認 05 PDF・送付文 06 送信 07 署名・記録 プランと条件を確認 商談の合意内容から 価格・規約を探す 過去の申込書と価格表 過去の申込書 価格表・規約 申込書を手で作る 文書ファイルに転記 判断 1 内容を確認 金額・条件の食い違い PDF化・送付文 メール文面を作る 判断 2 送信を依頼 電子契約の送信 署名を回収 成立を記録 申込一覧 手で更新 転記 探す 書く 食い違いがあれば作り直し この時点で AI は入っていない
As-Is:申込書づくりの工程はほぼ営業担当の列に集まる。価格や条件の転記は人の目で確認するしかなく、代表は内容確認と送信の2か所で止める。

07After(To-Be):To-Be 商品マスターから申込書を作り、送信と署名は代表が行う

スキル /sales-order-form の設計どおりに描いた。価格と条件は商品マスターを正とし、スキルが申込書と送付メールの下書きまで作る。送信と署名は人が行う。

人 AI データ・システム 代表 判断・署名 営業担当 起動 Claude Code /sales-order-form 商品マスター・Sheet 価格と申込の記録 01 起動 02 条件を読む 03 申込書作成 04 送付文の下書き 05 内容確認 06 送信 07 署名 08 成立の記録 取引先と商品を伝える /sales-order-form 条件を読み込む 金額が空欄なら人に聞く 商品マスター 価格と条件の正 申込書を作る 差し込みとPDF化 申込一覧 下書きとして追記 送付メールを下書き 下書きまで 判断 1 内容を確認 金額・条件・署名者 判断 2 電子契約を送信 送信は代表が行う 判断 3 署名 先方の署名も確認 成立を記録 状態を更新 申込一覧 成立に更新 取引先・商品 PDFと下書き 読む 書く 更新 直しがあれば作り直し 起動のあと、営業担当の作業はない 送信と署名は AI がやらない
To-Be:申込書づくりの工程はClaude Codeの列に縦に並び、商品マスターを読んで申込一覧に書く。代表の列には内容確認・送信・署名の3つの判断が残る。

申込書・電子契約を AI 化する手順

  1. 起動:取引先と商品を伝える:/sales-order-form
  2. 条件を読む:条件を読み込む:金額が空欄なら人に聞く
  3. 申込書作成:申込書を作る:差し込みとPDF化
  4. 送付文の下書き:送付メールを下書き:下書きまで
  5. 内容確認:内容を確認:金額・条件・署名者
  6. 送信:電子契約を送信:送信は代表が行う
  7. 署名:署名:先方の署名も確認
  8. 成立の記録:成立を記録:状態を更新

08工程ごとの担当の変化

価格の正を商品マスターに固定し、作る工程を AI に移しました。人に残るのは 内容確認・送信・署名 の3回です。

ROLE SHIFT―工程ごとの担当の変化
工程As-Is 誰が・どうTo-Be 誰が・どう
価格と条件の拾い方
手作業

過去の申込書や価格表から探して転記する

→
AI が自動

商品マスターを読み込み、申込書へ差し込む

申込書の作成
手作業

文書ファイルを手で作り、PDF化する

→
AI が自動

テンプレートに差し込み、PDFまで作る

金額の確定
人の判断

作成後に代表が内容を見て直す

→
人の判断

金額が空欄の商品は人に聞く。最終確認は代表

送信
人の判断

代表が送信を依頼する

→
人の判断

送付メールは下書きまで。送信は代表

署名と成立の記録
手作業

署名を回収し、申込一覧を手で更新する

→
AI が自動

署名は代表が行い、成立の記録はスキルが更新する

09設計のポイント

01

人が止める場所は3か所

  1. 判断1 内容確認:金額・条件・署名者を代表が見る。空欄は推測で埋めない
  2. 判断2 送信:電子契約の送信は代表が行う。スキルは下書きまで
  3. 判断3 署名:署名は人が行う。AIは署名も承諾もしない
02

スキルの外に残るもの

  1. 商談での合意:プランと条件を決める話し合いは人
  2. 電子契約の運用:送信と署名は代表が行う
03

役割の移動

  1. 営業担当: 価格を探して転記する人 → 取引先と商品を伝えて起動する人
  2. 代表: 作成後に食い違いを直す人 → 内容確認・送信・署名の3か所で止める人
  3. 商品マスター: 営業資料の1つ → 申込書・規約・シート・価格表の唯一の正
04

次の分岐

  1. 商品が増えるときは、マスターを改定してからシート・申込書・営業資料へ反映する(三重メンテを避ける)
  2. 先方の契約書式で締結する案件では、当社の申込書を「提供内容確認書」として添付する(運用手順にある分岐)
  3. 次の段階(L3)は、案件のステージが契約手続きに変わったことを検知して、手続き案内の下書きまで自動で出す状態(候補)

11まとめ

  • 価格の正を1か所(商品マスター)に決める。申込書・規約・シート・営業資料はそこから出す
  • 人の判断は内容確認・送信・署名の3回に固定し、条件の読み込みから成立の記録までは AI に渡す
  • 金額の確定・送信・署名は自動化しない。推測で埋めず、取り消せない操作は人が行う

この記事を書いた人

太田 壮哉
太田 壮哉Zeyra株式会社 代表

採用・組織人事のコンサルで200社以上、AI系ブティックファームで事業責任者。いまは AI 前提の組織設計を、自社で回しながらクライアントに提供している。

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