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METHOD

4-3 周辺業務への展開PHASE 4 業務AI化段階 L0 → L2(半自動)L2 半自動

商談後、提案書の自動作成からメール連絡の自動化【業務フロー・指示文付き】

ANSWER — この記事の答え

変わるのは「書く時間」ではなく「送る前に人が止める場所」です。

商談が終わると、振り返りから提案書とメールを作る仕事が始まります。これを自動化し、商談の15分後には提案書の叩き台とメールの下書きが用意されるようにしました。メールは下書きまでで止め、送るのは人です。どこで人が止めるかを先に決めておくのが、この業務の設計です。

この記事で得られること
  • 提案書を「毎回ゼロから書く」から「議事録から AI が叩き台を出す」に変える設計
  • 提案骨子の承認・CRM登録内容の承認・送付前確認・メール送信、人が止める場所を先に決める考え方
  • 業務フローと AI への指示文(設計用プロンプト)で、自社の提案書とメール連絡を同じ形に組み替える手順

下の「AI への指示文」を Claude に貼ると、業務フローを踏まえて、自社向けの設計を質問しながら組み立てられます。

業務フローと AI への指示文

この記事の業務フロー(To-Be)と、自社向けに設計を組み立てる AI への指示文を無料でお渡しします。右の3つを入れると、ダウンロードのボタンが出ます。

  • 業務フロー(To-Be)工程ごとの人/AI/データの担当と、人が判断する場所
  • AI への指示文(設計用プロンプト)業務フロー入り。Claude に貼ると、自社向けの設計を質問しながら組み立てます

いただいた情報は、配布物に関するご連絡と Zeyra からのご案内にだけ使います(プライバシーポリシー)。

01結論:何が変わるのか

変わるのは「書く時間」ではなく「送る前に人が止める場所」だ。As-Is では、商談振り返りから提案書作成・CRM登録・メール送信までを、担当者が毎回ゼロから一人で進める。To-Be では、AI が議事録を読み、提案骨子設計・ファクト確認・提案書作成・CRM登録の案・メール文作成までを出す。議事録が薄いときは作らずに止まる。人がやるのは 提案骨子の承認(判断1)・CRM登録内容の承認(判断2)・送付前確認(判断3)・メール送信(判断4) の4回。取り消せない公開と送信は、必ず人が見てから出す。

太田 壮哉
太田 壮哉の実践アドバイス

提案書は、最初の1本で型を固め、次の相手には前の型を流用します。自社は新規営業の本数が多くありませんが、商談の数が多い会社ほど、この型の効き方は大きい。送る前に人が止める場所だけは、最初に決めておいてください。

提案書作成とお礼メール送付にかかる時間
2〜3時間→15分
商談の15分後には、提案書の叩き台とメールの下書きが用意されている。人は承認と送信の可否だけ
人が判断する回数
8回→4回
As-Is は8工程すべてで担当者が判断。To-Be は提案骨子の承認・CRM登録内容の承認・送付前確認・メール送信だけ

02出来上がったもの

初回商談の提案資料(カレンダー検知→調査→資料まで自動生成)
初回商談の提案資料(カレンダー検知→調査→資料まで自動生成)

画面は社名・個人情報・金額を伏せるためぼかしています。

03AI 化の進め方、6つのフェーズ

大手と中小で中身は違っても、進め方の順番はどの会社でも同じです。フェーズごとに「目指す状態」と「実行内容」を置き、塗りがこの事例の位置。

PROCESS―AI 化の進め方
フェーズ
PHASE 1
現状把握・調査
PHASE 2
洗い出し・整理
PHASE 3
基盤整備
PHASE 4
業務AI化
PHASE 5
標準化・落とし込み
PHASE 6
定着・改善
目指す状態
改善余地が明確化
優先順位が決定
AIデータ基盤整備
AI前提業務に変革
現場が使える
改善自走と横展開
実行内容
1-1 現場ヒアリング1-2 AI によるクロール(社内データ)1-3 類似事例調査
2-1 AI化リストの洗い出し2-2 優先順位付け(ROI×難易度)2-3 ロードマップ作成
3-1 置き場・命名・判断者の設計(会社OS)3-2 CRM・マスタの再設計3-3 データ蓄積の運用開始
4-1 暗黙知の抽出(ハイプレイヤーの型化)4-2 最初の1本の構築(判断ゲートの設計)4-3 周辺業務への展開4-4 計測と調整
5-1 マニュアル・テンプレ化5-2 研修(推進役→現場)5-3 現場が触れる形にする(アプリ化)
6-1 振り返り(週次・月次)6-2 改善・型の更新6-3 他領域への展開
この事例のフェーズと、やった実行内容

04営業の業務フローのどこを AI 化したか

営業の仕事は6つのカテゴリーに分けられます。この業務が扱うのは、「商談・提案」の5つのステップのうち S-43〜S-45(提案書作成〜次アクション連絡) です。

SALES FLOW―営業の業務フロー
工程
STEP 1
戦略設計
STEP 2
リード獲得
STEP 3
商談準備
STEP 4
商談・提案
STEP 5
受注・契約
STEP 6
顧客フォロー
中でやること
1-1 顧客像(ICP)定義1-2 市場・競合分析1-3 提供価値設計1-4 営業プロセス設計
2-1 ターゲットリスト作成2-2 企業・担当者調査2-3 アプローチ文面作成2-4 架電・メール実行2-5 アポイント獲得
3-1 顧客・業界調査3-2 課題仮説設計3-3 商談資料作成3-4 日程調整
4-1 商談実施・記録4-2 議事録作成4-3 提案書作成4-4 見積書作成4-5 次アクション連絡
5-1 条件交渉・社内承認5-2 契約書作成・締結5-3 受注データ登録5-4 請求連携
6-1 顧客情報更新6-2 案件・売上予測6-3 定例・報告6-4 アップセル提案6-5 振り返り・コーチング
この業務で AI 化した工程・項目

05効率化の段階

この業務は L0(手作業)から L2(半自動) へ。人がコマンドで起動し、AI は提案骨子設計からメール文作成までを縦に積み、承認と送信の可否で止まります。

LEVEL―効率化の段階 L0〜L4
L0手作業人
L1AI補助人がチャットに貼る
L2半自動人がコマンドで起動
L3自動実行検知・時刻
L4自走先方が自分で直す
▲As-Is
▲To-Be(今ここ)

06Before(As-Is):人がすべての工程を担当。提案書は毎回ゼロから組み立てる

商談が終わったあと、提案書とお礼メールに2〜3時間かかっていました。作るたびに構成が変わり、送る前にどこで止まるかも決まっていませんでした。

手作業AI が自動実行人の判断ゲートデータ置き場手戻り列の並び: 人 → AI → データ・システム/行は工程(上から下へ)
人 AI データ・システム 01 商談振り返り 02 提案骨子設計 03 ファクト確認 04 提案書作成 05 CRM登録 06 メール文作成 07 送付前確認 08 メール送信 議事録とメモを見直す 何を提案するかを思い出す 議事録・メモ 見返す前提 構成をゼロから考える 毎回違う形になる 数字を探して書く 前提値は本文に直接書く 提案書を作る スライドに落とす。型は毎回 違う PDF 添付で渡す 案件を登録する ステージ・金額などを手で入 力 CRM 入力を待つ メール文を書く お礼と送付文を書き分ける 自分で読み直す 直した箇所の影響は自分で追 う。決まった項目はない 自分で送る 送るかどうかもその場で決め る メール 手で送る 見返す 添付 手で入力 手で送る この時点で AI は入っていない
提案書作成とお礼メール送付で 2〜3時間(本人申告)。型が無いので、毎回ゼロから組み立てる

07After(To-Be):同じ工程を AI が担い、人は承認と送信の可否だけ

工程は変えていません。AI が議事録から叩き台を作り、人は提案骨子の承認・CRM登録内容の承認・送付前確認・メール送信の4回で止まります。

人 AI データ・システム 01 商談振り返り 02 提案骨子設計 03 ファクト確認 04 提案書作成 05 CRM登録 06 メール文作成 07 送付前確認 08 メール送信 自動 議事録を全部読む 振り返りが無い・薄いときは 作らずに止める CRM(議事録) 商談後に自動で生成 判断 1 骨子を承認する 見出しは結論か、最後は目指 す姿か 自動 骨子を設計 本体から事実、振り返りから 構造と数値を取る 自動 裏取りと前提の固定 一次資料を優先。裏が取れな い主張は落とす 数値前提(1か所) 本文・表・図はここから導出 自動 提案書を組む デザインの型で組み、図のは み出しを機械で検査 ドライブ 取引先フォルダに格納 判断 2 登録内容を承認する ステージ・金額は人が決める 自動 登録案を作る 取引先・案件・活動の更新案 を出す CRM 承認後に書き込む 自動 メール文を作る 送付文4案。メール版だけ下 書きに メール下書き 送信はしない 判断 3 送付前に確認する 直しの指示と、7項目の結果 を見て承認 自動 影響範囲を直し、検 査 数値・図・送付文を引き直し 、7項目を機械で検査 共有URL・PDF 承認後に発行 判断 4 5分 メールを送る 送るかどうかは人。AI は送 らない メール 送信は人の手で 骨子を渡す 登録案 結果を渡す 読む 固定 格納 承認後 下書き 発行 送る 薄いときだけ振り返りを足す 作成に人の作業はない
商談の 15分後 に提案書の叩き台とメールの下書きが揃う。人に残るのは 4回の判断

提案書・メール自動化を AI 化する手順

  1. 商談振り返り:議事録を全部読む:振り返りが無い・薄いときは作らずに止める
  2. 提案骨子設計:骨子を設計:本体から事実、振り返りから構造と数値を取る
  3. ファクト確認:裏取りと前提の固定:一次資料を優先。裏が取れない主張は落とす
  4. 提案書作成:提案書を組む:デザインの型で組み、図のはみ出しを機械で検査
  5. CRM登録:登録案を作る:取引先・案件・活動の更新案を出す
  6. メール文作成:メール文を作る:送付文4案。メール版だけ下書きに
  7. 送付前確認:影響範囲を直し、検査:数値・図・送付文を引き直し、7項目を機械で検査
  8. メール送信:メールを送る:送るかどうかは人。AI は送らない(5分)

08工程ごとの担当の変化

8工程の形は変えず、書く工程を AI に移しました。人に残るのは 提案骨子の承認・CRM登録内容の承認・送付前確認・メール送信 の4回です。

ROLE SHIFT―工程ごとの担当の変化
工程As-Is 誰が・どうTo-Be 誰が・どう
01商談振り返り
手作業

議事録とメモを見直して、何を提案するか思い出す

→
AI が自動

AI が議事録を全部読む。振り返りが無い・薄いときは作らずに止まる

02提案骨子設計
手作業

構成をゼロから考える。毎回違う形になる

→
AI が自動

AI が本体から事実、振り返りから構造と数値を取って骨子を出す

03ファクト確認
手作業

数字を探して本文に直接書く

→
AI が自動

一次資料を優先して裏を取り、数値前提を1か所に固定する

04提案書作成
手作業

スライドに落とす。型は毎回違う

→
AI が自動

デザインの型で組み、図のはみ出しを機械で検査する

05CRM登録
手作業

担当者が案件を手で登録する。後回しになりやすい

→
AI が自動

AI が登録案を作り、ステージ・金額は人の承認後に書く

06メール文作成
手作業

チャネルごとに書き分ける

→
AI が自動

4案を作り、メール版だけ下書きにする。末尾に送信前チェックを付ける

07送付前確認
手作業

自分で読み直す。直した影響も自分で追い、決まった確認項目はない

→
AI が自動

直しの指示を受けて影響範囲を引き直し、7項目を機械で検査する

08メール送信
手作業

自分で送る

→
人の判断

下書きのまま止まる。AI は送らない

09設計のポイント

01

人の判断は4回に固定する

  1. 判断1 提案骨子の承認: AI が出した構成を見て、主張のずれだけ直す。方向違いの資料を作らせない
  2. 判断2 CRM登録内容の承認: ステージ・金額は、AI の更新案を見て人が承認してから書く。受注の確度は人が持つ
  3. 判断3 送付前確認/判断4 メール送信: 直しを指示し、7項目の検査に1件でも NG があれば止める。メールは下書きで止まり、送るのは人
02

AI の外に残るもの

  1. 議事録の質。商談後の振り返りが議事録に無ければ、AI は骨子を取れずに止まる。薄い資料を出すより、出さない方がよい
  2. 受注確度の判断。案件のステージや見込みは、AI が更新案を出し、人が承認してから書く
  3. 営業DMとお礼メールも同じ型。AI は調べて下書きまで、送信は人。フォーム営業では、認証や「営業お断り」を AI が突破せず人に回す
03

役割の移動

  1. 営業担当: 書く人 → 承認して送る人。提案書作成とお礼メール送付の2〜3時間が、商談の15分後に揃う下書きの確認になる
  2. AI: 文章を書く道具 → 議事録・ドライブ・メールの下書きを自分で読み書きする担当。送信の権限は持たない
  3. 提案書の型: 作る人ごとに違う → 1つの型を次の相手に流用し、同日中に確定できる
04

次の分岐

  1. 商談終了後に自動で起動する設計もある。本線にするかどうかは商談の本数で決める(候補)
  2. 送付文4案のうち実際に使う型が偏ってきたら、2案に絞る(候補)
  3. 先方の環境に移すときは、議事録の置き場(CRM)と提案書の型を先に揃える(候補)

11まとめ

  • 書く工程は AI に渡し、人は提案骨子の承認・CRM登録内容の承認・送付前確認・メール送信の4回で止まる
  • 議事録が薄いときは作らない。薄い資料を出すより、出さない方がよい
  • 提案書は型を1つ決め、次の相手には前の型を流用する。公開と送信は取り消せないので、必ず人が見てから

この記事を書いた人

太田 壮哉
太田 壮哉Zeyra株式会社 代表

採用・組織人事のコンサルで200社以上、AI系ブティックファームで事業責任者。いまは AI 前提の組織設計を、自社で回しながらクライアントに提供している。

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